ティーペアリングとは? 新しいお茶の嗜みと体験できるレストラン5選
今人気の「ティーペアリング」という言葉を聞いたことはありますか? ティーペアリングは、フレンチ料理にワインを合わせるように、料理にお茶を合わせて楽しむことを言います。
日本の伝統的文化と料理のマリアージュを楽しむことができるティーペアリングは、海外旅行客からも注目される「おもてなし」体験の一つでもあります。
ここでは、ティーペアリングの基本知識から、ティーペアリングを楽しむことができる全国のカフェやレストランをご紹介します。
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目次
ティーペアリングとは
ティーペアリングとは、日本茶を主軸とした様々な色彩のお茶を、料理に合わせて嗜むことをいいます。料理一皿ごとに合うお茶を組み合わせ、ワインのようにグラスで提供されることが多いです。
ノンアルコールであっても、料理との組み合わせを楽しむことができるティーペアリングは、下記のような人におすすめです。
- お酒が弱い方
- 運転手の方
- 妊娠中、授乳中の方
- ご年配の方
- 未成年の方
新しい茶文化を広めるために設立された「日本ティーペアリング協会」
2018年に立ち上げられた「日本ティーペアリング協会」は、フランス料理店「MAVO」のオーナーが世界で初めて発案したもので、日本が世界に誇る茶文化を新たなカルチャーとして国内外に広めるために設立されました。
日本ティーペアリング協会が定めたティーペアリングの定義は、「日本茶をこれまでとは違うアプローチで料理とのマリアージュを生み出すこと」としています。
日本ティーペアリング協会の設立後、ティーペアリングの普及が本格化し、様々なメディアで取り上げられるようになりました。
京都からはじまったティーペアリングは、すでに全国のレストランやカフェで楽しむことができます。
ティーペアリングが楽しめるカフェ・レストラン
ここからは、京都・福岡・東京・静岡・宮城にあるティーペアリングが楽しめるカフェやレストランをご紹介します。
京都のフレンチレストラン「MAVO(マヴォ)」
京都・祇園にある「MAVO」は、日本ティーペアリング協会の創設者でもある西村勉さんがオーナーシェフを務めるフランス料理店です。
MAVOは2014年にオープンして以来、一皿ごとに最適なお茶を組み合わせるティーペアリングの提供を続けています。
内閣総理大臣賞を受賞した宇治白川「辻喜」の茶葉など、選び抜かれた茶葉はMAVOで購入することも可能です。
福岡の茶寮「茶寮 千代乃園」
福岡・八女市にある茶寮 千代乃園は、店主である原島春花さんが京都のフレンチ料理店「MAVO」でティーアーティストとして経験を積んだのちに、2019年にオープンしたお店です。
原島さんのご両親が営むオーガニック茶園の茶葉を使ったお茶を、甘味や食事とともに楽しむことができます。
奧八女の食文化を伝えるべく、奧八女で育った野菜や山菜、棚田米を使用するなど、食事にもこだわりのあるお店です。
東京のフレンチレストラン「sio(シオ)」
東京・代々木上原にあるモダンフレンチレストラン「sio」。
「現代の茶室を日本によみがえらせるレストラン」を目指し、オーナーシェフの鳥羽周作さんが2018年にオープン。
繊細な料理とともに、中国茶や紅茶、ジャスミン茶など6〜7種類のティーペアリングを楽しむことができます。
静岡の温泉旅館「ABBA RESORTS IZU – 坐漁荘」
静岡・伊豆の温泉旅館「坐漁荘(ざぎょそう)」は、日本の伝統文化を未来へ継承していくことを使命としている温泉旅館。
「日本らしい文化に触れられる」と国内外から人気を集めています。
坐漁荘では和会席、フレンチ、鉄板焼きと3種類の食事があり、フレンチでは地元食材を使った一品一品の料理に静岡茶を主としたティーペアリングを楽しむことができます。
宮城・仙台にあるカフェ「CAFE soyo」
宮城県仙台市にある「CAFE soyo」は茶道家であるオーナーが2009年にオープン。
特注の茶釜で沸かしたお湯で入れる日本茶やコーヒー、紅茶、ハーブティーなどを楽しむことができるカフェです。
soyoでは、soyoオリジナルティー5種類をそれぞれに合うお茶請けとともに楽しむことができるティーペアリングコースがあります。
ティーペアリングのために知っておきたい日本茶の種類
せっかくのティーペアリング、お茶の種類についても知識があるとより楽しめるはずです。ここからは、ティーペアリングにも提供される日本茶の種類についてご紹介します。
煎茶
お茶と言えば一般的にこの煎茶を指すほど、緑茶の中で最もメジャーなお茶です。
新芽を蒸した後に揉みながら乾燥させる、一般的な製法で作られています。煎茶は爽やかな香りと旨味、苦味がバランスよく調和されています。
玉露
玉露は緑茶のうちの一つで、日光を遮って新芽を育てたお茶です。製法は煎茶と同じように、新芽を蒸した後に揉みながら乾燥させます。
玉露はまろやかで甘みのある味わいです。
玄米茶
玄米茶は水に浸した玄米を炒り、ほぼ同量の番茶や煎茶とブレンドしたお茶。
番茶や煎茶の風味と炒り米の香ばしさがあり、さっぱりとした味わいを楽しむことができます。
ほうじ茶
ほうじ茶は煎茶や番茶などをキツネ色になるまで強火で炒り、香ばしさをを引き出したお茶のこと。
香ばしさとすっきりとした味わいから、日本では食後のお茶として出されることが多いです。
抹茶
抹茶は日光を避けて育てた新芽を蒸した後、揉まずに乾燥させます。その後、茶葉から茎や葉脈を取り除き、石臼で挽き粉状にしたお茶です。
抹茶は茶道のお手前のほか、スイーツなどにも使われています。渋みはほとんど感じず、まろやかな甘みのあるお茶です。
新たな日本文化を楽しむことができるティーペアリング
日本が育んできたお茶文化を継承しつつ、新たな日本文化として楽しむことができるティーペアリング。
ティーペアリングは、日常的に親しまれているお茶をハーブやスパイスとブレンドして、料理と合わせることで新たなハーモニーが生み出されます。
ぜひ、大人のたしなみとして日本のお茶文化を素敵な料理とともに堪能してみてください。